おめでとうございます

おめでとうございます

彩色される24時間

アートギャラリーまなりやの2023年は静かに、穏やかに動き始めました。
初日の出を拝み、片埜神社にお参りし、おせちを食べて、テレビで駅伝をぼんやり眺めました。
今日という日が、いつもとは違った特別な一日であることを私は知っています。知ってはいるのですが、どういう理由で特別なのかはよく解っていません。それは古くからの習慣としてそうなのですが、明快に説明することは難しいことです。
こんなどうでもいいことがなぜ気にかかったのかといえば、施設の義母を娘と尋ねた時、『今日はお休み?』と聞かれたからです。私の代わりに家内が『今日は元旦、一月一日、お正月!』と答えました。
今日という日が特別な一日なのは、私たちが申し合わせてそうしよう、そんな風に考えようと決めてかかっているからで、そんな決め事、あずかり知らぬという人にとってはいつもとなにも変わらない、ただの24時間にすぎないのも当然です。(物語)の共有がなければ(感動)の共有もないのですね。
お互いに物語を共有していなければ、そもそも話は通じない。『共有された物語』。それこそが私たちの心を動かすのですね。
老若男女が淀川の土手の上で東の空に向かって並ぶのも、白い花が咲いたようにお御籤を円柱状にぶら下げるのも、枚方北郵便局から、年賀状をぎっしり詰み込んだ赤いバイクが、まるで野に放たれた猟犬のように一斉に町に飛び出していったのも、共有できる物語があればこその風景なのですね。
今年、アートギャラリーまなりやで、どんな『色彩』をまとったどんな『物語』が紡がれることになるのか、楽しみですね。本年もよろしくお願いいたします。



アートギャラリー まなりや
大阪府枚方市。京阪本線 牧野駅から徒歩3分のアートギャラリー。

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